誰かのために、自分のために。

社会福祉士に落ちてしまったみずのりが、みんなと一緒に社福を勉強する場所です。たまに医療系のこともお話しするかも。

近代化社会を論じた社会学者たち

珍しく今日は朝から勉強しています。
こんにちは。みずのりです。
今日は、近代化社会についてです。


といっても、正しくは近代化社会についてあれこれ論じた社会学者についてのお話になります。
たくさん社会学者が出てくるので注意しましょう!


まずは社会集団について言及した人たち。皆さん好き勝手いってるし、言ってることばらばらなので、注意していきましょう。
近代化に伴って機械的な連帯から有機的な連帯へ移行していくと考えたのはデュルケム。同じ役割で結びつくのではなく、それぞれの役割を持った人々が相互に結びつくと考えました。
テンニースは自然発生的な結合であるゲマインシャフトから自分たちの意思で結合していくゲゼルシャフトへ移行していくと論じました。
クーリーは社会集団を直接的で対面的な第一次集団と間接的で非対面的な第二次集団に分類しました。
マッキーバーは自然発生的な集団を「コミュニティ」、人為的な集団を「アソシエーション」と分類しました。
ギディングスは地縁・血縁に基づく社会を生成社会、人為的に形成された社会を組成社会と分類しました。
わかりずらいので、具体例を挙げつつ図にしてみました。

やっぱりわかりづらい。じぶんのわかりやすいようにまとめることをおすすめします。


続いては、社会的行為です。
社会的行為といえば、ウェーバーハーバマスをおさえておくべきですね。
ウェーバーは、社会的行為を4つに分けました。
目的合理的行為・・・目的達成のための行為
価値合理的行為・・・行為自体に価値がある行為
伝統的行為・・・慣習や伝統
感情的行為・・・感情に基づく行為
例を挙げると、みずのりは試験に受かる為に勉強をします(①)。試験に受かるように合格祈願します(②)。我が家では試験前日に祈願の意味も込めてカツ丼を食べます(③)。試験に合格して踊りだします(④)。
……こうなるといいなあ。


続いてはハーバマスですが、社会的行為を5つに分けています。
目的論的行為・・・社会的に認められた、効果的手段で目的を達成。
戦略的行為・・・他者の行動を考慮に入れる行為。
規範に規定される行為
演劇論的行為・・・演技された行為。
コミュニケーション的行為・・・他者との了解や合意形成を目指す行為。


ついでに紹介しておくと、ゴッフマン他者との相互行為を印象操作、感情操作、儀礼的無関心という演劇論的視点から論じました(ドラマトゥルギー)。パーソンズ行為は行為者の主観的・能動的な選択の過程であるという主意主義的行為理論を論じました。


人がたくさん出てきましたが、最低限誰がどんな言葉を用いたかを知っておくことは大切だと思います(試験でも名前と用いた言葉をごっちゃにする問題も過去出ています)。他にもたくさんいますが、あまり出しすぎても混乱すると思うので、今回はここら辺で。


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現代社会とは。

中学のころ、現代社会という教科がありました。
その頃は、現代社会なんてちんぷんかんぷんでした。
そして、社会人となった今。現代社会はちんぷんかんぷんのままです。
こんばんは。みずのりです。


さて、今日は現代社会のシステムについて勉強していこうと思います。
まずは、人口について。
人口の増減はただ単にその地域の数を比較すればいいというものではありません。
出生数から死亡数を引いたもの自然増減数)と転入数から転出数を引いたもの社会増減数)を足すことで人口増減数は算出されます。


さらに、合計特殊出生率とは生んだ子どもの数の平均ではなく、ある時点での再生産年齢期にある女子の年齢別特殊出生率を合計したものです。


人口の年齢区分は3つあります。
年少人口・・・14歳以下
生産年齢人口・・・15~64歳
老年人口・・・65歳以上
①と③を足したものが従属年齢人口であり、これを生産年齢人口で割ったものが従属人口指数です。


平均寿命のことを死亡時の年齢の平均だと思ってませんか?
そうではなく、0歳児の平均余命であり、今の0歳児が後何年生きられるかの期待値なんです。


生涯未婚率とは生涯を通して未婚であった人の割合というわけではありません。
45~49歳と50~54歳の未婚者割合の平均値のことなんです。
50歳で未婚の人は将来にも未婚である確立が高いので、生涯という名前が付いているみたいです。


こうしてみると、色々勘違いしてたことって多い気がしませんか?


人口が高いところは、地域性も複雑化していきます。
都市化していくとそこに人口が増えますが、次第にその周辺の郊外にも人口が増えていきます。
そうなると都心部はさらに都市化が発達し、居住地域としての役割が果たせなくなり、都心部の人口が減少します。これをインナーシティ問題(都市部の空洞化)といいます。
都市化によって人口量と人口密度が増大すると、社会的な異質性が高まり、人々の社会関係や生活様式が変化していきます。このように人口の規模、集積度、異質性から都市の生活様式を特徴付けたのが、ワースの「アーバニズム論」です。


発展途上国では、産業の発達より人口集中が上回る「過剰都市化」が起こり、雇用機会が減少することで失業や貧困の問題が生じ、スラム地区が拡大する現象が起きていしまいます。


グローバル都市では管理職や専門職が増加していきますが、同様に低賃金労働者も増加して移民労働者がそれに従事させられるようになります。


先端技術産業を集積した高度技術集積都市(を実現する計画)をテクノポリスといいます。
情報都市化していくと、高度なインフラ整備が都市間のヒエラルキー化を進展させていきます。


地域に関連したものでおさえておきたいものの中に「コーポレート・ガバナンス」「ローカル・ガバナンス」があります。
トップマネジメントによる意思決定を有効な判断とするように管理する仕組みを「コーポレート・ガバナンス」、地方自治体がNPOや民間企業らと協議して地域における利害調整と合意形成を図ろうとする仕組みを「ローカル・ガバナンス」といいます。


大衆社会化していくと個性が失われ、生活様式が画一化されていきます。そんな中で地域によって生活が変化していきます。都市部ではアーバニズム(都市部あるあるのこと)、郊外はサバーバニズム(郊外あるあるのこと)と呼ばれます。


都市のほうが良く思われがちですが、都市にもさまざまな問題はあります。
都市の内部にありながら都市全体の市民との交流が隔絶された低所得世帯が密集する住宅地域があったり、大都市の衰退地区を再活性化させるために郊外に住む高所得層の人々を呼び戻す(ジェントリフィケーション)ことで、地域の家賃の相場が上がり、それまで暮らしていた人々が暮らせなくなったり、地域特性が失われたりします。


こうやって勉強してみると、何気なく普段暮らしていても複雑なシステムがそこらじゅうにあるんだなあと思いました。
次回はまた近代社会に戻っていきます!


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社会理論と社会システム

今年の試験は共通科目でミスってしまったみずのりです。
比較的簡単な年だったのに、時間切れになってしまい……。
なので、今年は共通科目で点を稼ぎたいと思っています!


さて、今日から社会理論と社会システムです。
この科目は、似たような言葉が出てきたり、人の名前がいっぱいなので、ごちゃ混ぜにならないように気をつけるのがポイントです。


まずは、社会システムから。
資本主義社会の集団において2通りの分け方が存在します。
階級階層
この違い、わかりますか?
階級とは、生産手段を持つか、持たないかで分けられた集団です。
生産手段を持つものをブルジョワ(いわゆる資本家)といい、持たないものをプロレタリアート(労働者)といいます。これは有名ですね。
階層とは、共通の地位にある人々の集団のことです。たとえば、同じ学歴、同じ職業、同じ所得など。
階層の中には、階層移動という社会移動があります。
個人の生涯の階層移動を世代内移動、親子間の階層の違いを世代間移動といいます。
この時点で階級と階層の違い、世代内移動と世代間移動の違いを明確に出来ないと混乱します。笑
ちなみに、世代内移動が可能ということは、業績主義社会(能力・努力が評価されて職業選択に結びつく近代的社会)であることをあらわします。ヤングはこの業績主義社会をメリトクラシーと呼びました。


社会システムと法の関係といえば、ウェーバーが有名です。ウェーバーは支配を3類型に分けて考えました。
伝統的支配・・・伝統的に存在する支配と服従の関係
カリスマ的支配・・・支配者のカリスマ性によって支配と服従関係が成り立つこと
合法的支配・・・形式的に正しい手続きを通して制定された規則に基づく支配と服従の関係。その典型が官僚制。
ウェーバーは官僚制の特徴を、規則による職務の配分、ヒエラルキー、公私の分離、文書による事務処理、専門的職員の任用、没人格的などとしている。まさに公務員という感じ。(役所が早い時間に閉まるのどうにかならんかね……)
マートンはそんな官僚制の原則が急な環境変化への適応を阻害し、組織行動の非効率に帰結するという官僚制の逆機能を指摘しました。
リプスキーは、政策決定に係わる官僚=テクノクラート、政策決定に携わらないにも関わらずクライエントと対面し、法規に縛られている官僚=ストリート・レベル官僚と呼びました。言いえて妙だなあ。


ホッブスは『リヴァイアサン』において「万人の万人に対する闘争」から脱却して社会秩序を成立させるには、人間が持つ自然権を社会契約によって国家権力へ譲渡する事が必要としました。人間はそのままの状態だと争いが起きてしまうため、社会秩序を成立するためには国家が人間を支配すればいいじゃんという理論です。
それをパーソンズは「ホッブス問題」としてどのような社会秩序の成立が可能か論じました。


ここからは現代社会のシステムの話になります。
今の社会は成果主義が増えつつあります。成果主義は、短期的な成果でその人の賃金や昇進を決定することです。逆は終身雇用制で長期的に見て会社への貢献を賃金や昇進に反映させることです。
今の社会は派遣などの非典型雇用(非正規雇用)が増えつつあり、正規雇用との格差が問題になっていますが、同一の仕事についている限り、雇用形態で賃金に差をつけるべきではないという考えを均等処遇といいます。みずのりも非典型雇用ですが、正規雇用者との格差を身にしみて感じています……。
その一方で、賃金が発生しない家事労働などの産業社会に不可欠だが、賃金が支払われない労働をシャドウワークといいます。それに加えて、地域活動やボランティア活動などを含めた概念をアンペイドワークといいます。この2つの違いもしっかりおさえておきましょう!


今日はこの辺で!
次回はさらに現代社会を詳しく覗いていきます!


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